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奈良市にある第一次大極殿、復原事業情報館の魅力をご紹介

今回は私が特に好きな史跡と情報館である、平城京第一次大極殿・復興事業情報館(奈良県奈良市佐紀町)をご紹介いたします。

1、平城宮、第一次大極殿の概要

平城宮とは、710 年に藤原京から遷都する際に造営された宮殿であり、唐(当時の中国) の都である長安城を真似して造営された宮殿です。

平城京第一次大極殿は、正面 44 メートル、側面約 20 メートルの朱色の柱を 44 本、屋根の瓦を約9万 7000 枚使用しており、平城京最大にして、絢爛豪華な宮殿です。この場所で外国の使節の対応 や、天皇の即位式が執り行われたと考えられています。

しかし、30 年ほどで恭仁京に遷都したと同時に移築され、第一次大極殿は山城国の国分寺の金堂 として造営されることなりました。

平城宮は 1978 年の「特別史跡平城宮保存整備基本構想」に則って、遺跡全体を博物館と して整備・活用が行われています。2010 年に平城京遷都 300 年目記念に第一次大極殿の 復原が完了し、圧倒的な存在感を放っています。

現在では第一次大極殿の南門の復原工事 が実施されており、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

※平城京第一次大極殿 南門

2、復興事業情報館の概要・おすすめ展示品

平城京第一次大極殿の復原の工程が、平城京第一次大極殿の近隣に所在する、復興事業情報館で展示されています。

※平城京第一次大極殿・復興事業情報館
情報館の様子としては、工事の際に使用された道具類 が展示されています。さらに、復原の工程が CG で迫力満点に紹介されているシアタール ームや、200 分の1スケールの第一次大極殿の模型、瓦づくりや木組みが体験できるコーナ ーなど、見学または勉強できる場所がかなり多くあります。

入館料は無料であり、楽 しくお得に平城宮の造営当時の様子を学ぶことができるため、古代史好きな方におすすめしたい情報館です。どのコーナー、展示物も印象的ですが、個人的に一番印象に残ったものが、等身大の 「鴟尾(しび)」の模型です。

※鴟尾の模型
「鴟尾」とは格式高い建物の棟の両端を飾る棟飾りであ り、飛鳥時代から造られていました。
この鴟尾のすごいところは、高さ2メートルで、金箔を使った漆箔が用いられていることから、かなり豪華で迫力満点であるところももちろんですが、実は、平城宮には鴟尾は出土しておらず、各地域で出土した鴟尾を参考に復原しているところです。さらに現存していない事実を踏まえて、残りにくい青銅が素材として使われています。

つまりこの鴟尾は、平城宮の復原だけではなく各地域の調査結果の集大成でもあり、ひとつ見ただけでも、当時、各地域の寺院や宮殿にあったであろう鴟尾を、鮮明にイメージすることができます。

参照・引用
パンフレット
展示パネル

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  この記事を書いた人
まっさん さん
お寺が好きなどこかの大学院生です。 考古学を専攻しており、古代日本史が大好きです! 将来の夢は文化財専門職

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