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囲碁発展の地、京都で囲碁の名手・本因坊の歴史をたどる

ゆかた
 2022/07/11
囲碁は日本で古くから行われていた遊びのひとつ。囲碁が広まるようになったのは平安時代の貴族文化からということで、京都で発展した文化とも言えそうです。

京都の町には囲碁に関する史跡や、囲碁の名手と言われた「本因坊(ほんいんぼう)」に関する歴史が多く残っています。今回はそんな本因坊にスポットを当てて京都と囲碁の歴史を読み解いていきたいと思います。

囲碁はいつから始まった?

囲碁は古来中国から伝わったとされていますが、インドからという説もありはっきりしたことはわかっていません。

636年の隋書・倭国伝には日本人が囲碁を好むことが書かれており、また701年の大宝律令・僧尼令にも囲碁のことが記されているため、囲碁の伝来はそれ以前だったといえそうです。

宮廷・貴族文化がさかんだった平安時代、囲碁は京都で広く遊ばれる文化として受け入れられました。そして鎌倉時代・室町時代からは武家文化となり、以後もそれにともない武士や僧侶などの間にも広まり、その後承認など一般人へも広まっていくこととなります。
(参考:日本棋院HP)

本因坊とは

囲碁というと、タイトルの「本因坊」を思い浮かべる方もいるかもしれません。囲碁をよく知らない人でも聞いたことがある方は多いでしょう。本因坊の歴史は囲碁の歴史と大きく関係しており、有名な戦国大名もその発展に大きくかかわっています。詳しく見てみましょう。

初代本因坊とはどんな人?

本因坊とは、寂光寺という日蓮宗の寺の塔頭の名前で、住職であった僧侶の「日海」という人物に由来するもの。日海は囲碁の名人として名高く、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康に仕えたとされる人物です。

1578年、織田信長は上洛時に囲碁の名手として名高かった日海と会い、その碁を観て大変気に入ったといいます。1582年の本能寺の変の前夜にも、信長の御前で対局を見せたという説もあります。

その後、天下を取った豊臣秀吉が日海をよびよせ、御前試合を行ったという記録も残っています。日海は秀吉が亡くなってからは徳川家康に仕えることとなりました。

この時まで寂光寺の住職でしたが、住職を弟に譲り、以後は隠居して「本因坊算砂」と名乗ります。そして名人碁所(めいじんごどころ)という役職に就き、幕府から俸禄(給与)が与えられることになり、プロ棋士となったといいます。

本因坊は現在ではタイトル戦に

「本因坊」という名は、算砂以降、世襲で受け継がれ、以降5人の名人を含め、名棋士を輩出していました。しかし二十一世・本因坊秀哉が「真の実力者が本因坊を名乗るべき」と考え、本因坊を日本棋院に譲り渡し、タイトルとして受け継がれていくことになったといいます。

こうして1941年に第一回本因坊戦が開催され現在まで続くことになりました。

京都・本因坊発祥の地を訪れる

京都には本因坊発祥の地をはじめいくつかの場所がのこっています。そのうち深くかかわる場所を紹介します。

寂光寺は移転されている

寂光寺は室町時代創建の寺院で、初代本因坊算砂が住職としてつとめていた寺です。

寂光寺は宝永の大火(1708年)で焼失し、現在は東山に移築されています。奥には上人を始め歴代本因坊の墓所もあるようで、初代本因坊算砂愛用の盤石や算砂直筆の囲碁狂歌などの貴重な史料が残っているといいます。

囲碁の聖地ともいえる場所かもしれません。

本因坊発祥の碑

寂光寺がもともとあった場所に碑が建っています。歩道上に石の碁盤の碑のモニュメントが置かれており、設置年は2009年1月です。

碁盤のモニュメントは発祥の地碑を設置した際に一緒に造られたものだといい、実際に碁盤になっています。腰かけることができる椅子もついています。このモニュメントは道に突然現れるので少しびっくりするかもしれません。

実際にここで対戦も行われたことがあります。碑が設置されたときに今村九段と滝口九段の打ち初め式が行われました。

今でも実際に誰でも使うことができるそうですが、なかなかここで碁を打っている人はいませんね。

まとめ

囲碁と本因坊、そして有名な戦国武将との関係もご紹介してきました。

囲碁は映画やマンガなどでもよく取り上げられているテーマであるため、「本因坊」は認知度が高いですが、それが誰なのか、どんな人なのかくわしく知っている人は少ないかもしれません。

世襲から実力主義へ時代とともに移り変わった本因坊。囲碁の背景を少しでも知って囲碁を打つと、より楽しめるかもしれません。

  この記事を書いた人
ゆかた さん

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