企画展「明石藩の世界Ⅻ-藩主忠国が創った『源氏物語』遺跡と俳諧文学-」
- 2024/09/10
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【投稿】戦ヒス編集部
株式会社小学館集英社プロダクションが指定管理者として運営している明石市立文化博物館では、9月14日(土)より企画展「明石藩の世界Ⅻ -藩主忠国が創った『源氏物語』遺跡と俳諧文学-」を開催します。
第5代明石藩主松平忠国は文学に通じ、文学遺跡として『源氏物語』ゆかりの名所を明石に創設しました。また、『源氏物語』を基にした小説である『偐紫田舎源氏』などの草双紙の流行や、明石を訪れた松尾芭蕉をはじめ多くの俳人が俳諧文学を盛り上げるなど、江戸時代の人々にとって文学は身近なものであったことがわかります。
本展では、江戸時代に描かれた源氏物語絵巻 明石の巻のほか、明石藩士黒田家資料や明石の俳人たちの作品などを中心に、『源氏物語』の舞台となった明石の名所や、明石からみる江戸時代の文学事情を紹介します。
本展のみどころ
1『源氏物語』と明石
『源氏物語』明石巻は、明石に下向した光源氏と明石の君の物語である。この場面では、琴を弾く光源氏、箏を差し出す明石入道が描かれる。この後、明石の君が箏を引き、別れを惜しむ場面となる。2 藩主忠国、『源氏物語』を顕彰する
第5代明石藩主である松平忠国は、『源氏物語』ゆかりの地である明石において、「明石入道の碑」を建立するなどして、物語を偲ぶ名所を創設した。3 江戸時代における『源氏物語』の流行
明石藩で家老を務めた黒田家より寄贈された資料から、当時の出版文化などを知ることができる。なかには『源氏物語』を室町時代に置き換えた『偐紫田舎源氏』や、「源氏絵」と呼ばれる錦絵などがあり、江戸時代の人々にも『源氏物語』が好まれていたことがうかがえる。4 明石の俳諧文学
古来より和歌などの文学作品に詠まれた名所のことを「歌枕」というが、明石もまたそうした歌枕の一つである。『源氏物語』や松尾芭蕉の俳句によって、明石を訪れる俳人があったばかりでなく、明石の地においても、俳諧が好まれた。地域にのこる資料から、江戸時代における当地の文芸事情について紹介する。展覧会概要
名称:企画展「明石藩の世界Ⅻ 藩主忠国が創った『源氏物語』遺跡と俳諧文学」会期:2024年(令和6年)9 月14 日(土)~10 月14 日(月・祝)
※月曜休館(但し月曜が祝日の場合は開館)
開館時間:9 時30 分~17時30 分(入館は17時まで)
会場:明石市立文化博物館 特別展示室(1 階)
明石市上ノ丸2丁目13番1号 電話:078-918-5400
【交通案内】JR・山陽電鉄「明石」駅より北へ徒歩5分
主催者:明石市、明石市立文化博物館、神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター
後援:公益財団法人兵庫県芸術文化協会、公益財団法人明石文化国際創生財団
観覧料:大人200 円、大高生150 円、中学生以下無料
※20 名以上の団体は2 割引。
※65 歳以上の方は半額。身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・ミライロID 手帳提示の方と介護者1名は半額。
※シニアいきいきパスポート提示で無料。
主な展示資料:
第1章 松平忠国と文学の舞台「明石」
・源氏物語絵巻明石の巻(丹波篠山市教育委員会蔵)
・紫式部図(尼崎市教育委員会蔵)
・摂津名所地図(神戸市立中央図書館蔵)ほか
第2章 明石藩士黒田家資料と江戸時代の『源氏物語』受容
・『偐紫田舎源氏』各巻
・源氏双六
・歌川豊国「明石ノ浦景」ほか
第3章 俳諧文学と明石の俳人たち
・『蛸壺塚』
・『笈の小文』
・俳諧短冊(個人蔵)
・卜部氏系譜之図(個人蔵)
・西海千尋肖像(個人蔵)ほか
★お問い合わせ
明石市立文化博物館
〒673-0846
兵庫県明石市上ノ丸2丁目13番1号
TEL:078-918-5400
FAX:078-918-5409
https://www.akashibunpaku.com/