立川市所在の2つの施設による、初めての共同企画展開催! 『源氏物語の新世界―明け暮れ書き読みいとなみおはす―』

「垣間見」(『源氏物語団扇画帖』部分、国文学研究資料館蔵、会期中場面替えあり)
「垣間見」(『源氏物語団扇画帖』部分、国文学研究資料館蔵、会期中場面替えあり)

共同企画展『源氏物語の新世界―明け暮れ書き読みいとなみおはす―』 — たましん美術館/国文学研究資料館共催、2025年1月11日(土)開幕

 たましん美術館(東京都立川市緑町3-4)は、国文学研究資料館との初めての共同開催となる企画展『源氏物語の新世界―明け暮れ書き読みいとなみおはす―』を2025年1月11日(土)より開催します。登場人物である玉鬘が、物語に夢中になり「明け暮れ書き読みいとなみおはす」――つまり、朝から晩まで熱心に物語を書き写したり読みふけったりして過ごしたように、『源氏物語』が時代を超えて多くの人々によって書かれ、読まれ、親しまれてきた歴史を紐解き、現代作家の創作へと導きます。

●展覧会内容
 紫式部によって執筆された『源氏物語』は、雅な王朝文化華やかなりし頃の宮廷貴族の人間模様、感情の交錯を描く物語として、千年の時を経てもなお色あせぬ輝きを放っています。今日にいたるまでに『源氏物語』は、写本として書き継がれ、あるいは版本として刊行され、そして翻案作品が次々と生み出されました。また、見て楽しむ絵画をはじめ、文学というジャンルを超えた幅広い分野での創作のモチーフにもなりました。古典でありながら、時代の移り変わりとともに自在にそのかたちを変え、新たな輝きの「場」を拓いてきた『源氏物語』。作品中では、登場人物である玉鬘が、物語に夢中になり「明け暮れ書き読みいとなみおはす」――つまり、朝から晩まで熱心に物語を書き写したり読みふけったりして過ごしたという情景が描かれますが、このことは『源氏物語』が時代を超えて多くの人々によって書かれ、読まれ、親しまれてきた歴史と重なります。
 本展では、『源氏物語』がその強靭な生命力をもって歩んできた歴史を、国文学研究資料館の所蔵する写本や版本、絵入り本、画帖や絵巻、屏風や掛け軸などの貴重な資料とともにたどっていきます。また2名の若きアーティストが、1年以上をかけて国文学研究資料館の研究者と『源氏物語』を題材としたワークショップを重ね、その中でそれぞれがインスピレーションを受け創作した美術作品を展示します。会期中には、国文学研究資料館の研究者によるギャラリートークをはじめとした関連イベントも開催します。
 様々な時代の要請にこたえ、人々の娯楽の対象や創造の源としてしなやかに変容を繰り返してきた『源氏物語』の姿をたどる本展が、今を生きる私たちそれぞれにとっての『源氏物語』を探るきっかけとなれば幸いです。

■開催概要
開催場所:たましん美術館(東京都立川市緑町3-4)
開催日時:2025年1月11日(土)~3月16日(日)
開館時間:午前10時~午後6時
     (入館は午後5時半まで)
休館日:月曜日
    (1月13日(月・祝)は開館し、翌14日(火)を休館、
     2月24日(月・休)は開館し、翌25日(火)を休館とする)
入館料:一般500円、高校生・大学生300円、
    中学生以下無料
    (他ホームページ参照)
主催:大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国文学研究資料館
   公益財団法人たましん地域文化財団

●本展の見どころ
①『源氏物語』が広く人々に享受されてきた歴史を提示

『源氏物語絵屏風』(左隻、国文学研究資料館蔵)
『源氏物語絵屏風』(左隻、国文学研究資料館蔵)

テーマは、2024年NHKの大河ドラマでも話題となった、時代を超えて愛される『源氏物語』。
その登場人物の玉鬘が、朝から晩まで熱心に物語を書き写したり読みふけったりして過ごしたという情景が、本展覧会の副題になっています。今も続く人々を夢中にさせる世界観の魅力を、資料とともに読み解きます。

『源氏物語歌合絵巻』(部分)国文学研究資料館蔵
『源氏物語歌合絵巻』(部分)国文学研究資料館蔵
「紫式部」(歌川豊国(三世)画『百人一首』部分、国文学研究資料館蔵)
「紫式部」(歌川豊国(三世)画『百人一首』部分、国文学研究資料館蔵)

②たましん美術館と国文学研究資料館との、初の共同企画
2館の共催展である利点を十分に生かし、上質な展示空間を有するたましん美術館を会場に、国文学研究資料館の貴重な所蔵資料を展観します。

たましん美術館 外観
たましん美術館 外観

③若手作家2人が1年以上かけて携わった『源氏物語』を題材とするワークショップからの創作 
国文学研究資料館が主導して行われた、1年以上にわたるワークショップを通して、若手作家・芦川瑞季氏(版画)、成瀬拓己氏(絵画)が創作活動を実施。『源氏物語』からインスピレーションを得て制作した美術作品を展示します。 

国文学研究資料館 外観
国文学研究資料館 外観

●関連企画
・トークイベント&ワークショップ 「源氏とあそぶ。源氏をまとう。」
国文学研究資料館でのアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムで活動中の芦川瑞季氏、成瀬拓己氏、そして元AIR参加アーティストの染谷聡氏(美術家/漆芸)によるトークイベントを開催します。また、染谷氏による、古典籍の画像を使用したコラージュと漆を用いたオリジナル封筒づくりのワークショップも併せて開催します。古典と現代が交わる特別な体験を楽しむことができます。 
※要予約(定員15名)
※詳細はこちら
 ⇒https://www.nijl.ac.jp/event/exhibition/2025/01/post-88.html
開催日時:1月31日(金)
     13時~16時15分 
場所:多摩信用金庫本店3階
   たましん事業支援センター(Winセンター)

・ギャラリートーク
国文学研究資料館の研究者が、出品資料や展覧会の見どころについて解説します。
※予約不要
開催日時:2025年1月11日(土)、1月25日(土)、
     2月8日(土)、2月22日(土)
     各回14時30分~15時 
場所:たましん美術館展示室内

■主催者
・会場及び展覧会に関するお問合せ先
 たましん美術館
 (運営:公益財団法人たましん地域文化財団)
東京都立川市緑町3-4
E-mail: bijutsu@tamashin.or.jp
TEL: 042-526-7788
https://www.tamashinmuseum.org/

・展示資料に関するお問合せ先
 国文学研究資料館
E-mail: jigyou@nijl.ac.jp
TEL: 050-5533-2984
https://www.nijl.ac.jp

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