忍者の持ち物「忍び六具」が凄すぎる!現代のサバイバルにも役立つ驚きの知恵

  • 2026/02/02
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 諜報活動や撹乱工作など、主君の命を受けて戦国乱世の闇を駆け抜けた忍者たち。彼らは秘伝の忍術や多彩な忍具を使いこなし、想像を絶する難任務を完遂したそうです。

 ところで忍者たちはどんな道具を使っていたのでしょうか。今回は「忍び六具」と呼ばれた忍者の基本ツールについて紹介したいと思います。

一、編笠(あみがさ)

 よく時代劇なんかでお忍びの武士などがかぶっている、何の変哲もない編笠です。これが忍び道具なの?と思ってしまうかも知れませんが、これも立派な忍び道具の一つ。

編み笠のイメージ
編み笠のイメージ

 笠をかぶっていると、顔が陰になって「表情や特徴をさとられにくい」というメリットに加えて、かぶり方によって印象を大きく操作することもできるでしょう。

 例えば編笠を広げてかぶるのと狭めてかぶるのでは大きく印象が変わりますし、かぶる角度によって陰の濃淡を変えることで、まったく違った印象を与えられます。

 また、任務の道中では籠としてモノを入れたり、座る座布団や野宿の枕にしたりと重宝するでしょう。最悪の場合は刃物の刺突や斬撃を受け流す楯にしたり、焚火に放り込んで燃料にしたりなどの用途も考えられるでしょう。

二、石筆(いしふで)

 これはチョークのようなもので、仲間同士の意思伝達などに使われます。

 例えば敵がすぐそばにいる縁の下や天井裏など、声が出せない時に書いて伝えました。他にも柱や樹木に印をつけて、後からついて来る仲間を誘導するなどの活用法も考えられますね。

 矢立(やたて。墨壺と筆の携帯筆記具セット)でもいいのですが、石筆の文字はこすると消えるため、情報漏洩を防ぐメリットがありました。逆にあえて偽情報を敵に見せて、混乱させるケースもあったでしょう。

 この他、矢立よりも優れている点として、墨切れの心配がないし、不用意に周囲を汚す心配がないことも挙げられます。

三、打竹(うちたけ)

 これは竹筒の中に燧石(ひうちいし)と燧金(ひうちがね)、そして火口(ほぐち)を入れたもの。要するに「着火セット」ですね。燧石と燧金をこすり合わせて火花を起こし、火口で火花を移して火種をつくります。

打竹のイメージ
打竹のイメージ

 火を放ったり灯りをつけたり、野営で煮炊きしたりなど、着火技術と道具は忍者にとって不可欠でした。

 しかし火打の際にカチカチ音が聞かれてしまうため、急ぎの際は袖火(そでび)と呼ばれた携帯用の火種をあらかじめ用意したそうです。

 また、灯りについても携帯できる栄螺火(さざえび)や入子火(いりこび)などを持参することもありました。


四、鉤縄(かぎなわ)

 これは近年の忍者作品でもおなじみ、麻縄の先端に鉄製の鉤をつけたものです。鉤を塀や木などに引っかけて上ったり、遠くの敵を攻撃したり足や武器をからめとったりもできたと言います。

鉤縄のイメージ
鉤縄のイメージ

 鉤の幅はおよそ五寸から一尺(約15~30センチ)、金属製なのでそれなりの重量があったでしょう。もっと軽量化したいところですが、体重を預けるには相応の強度が必要なのでやむを得ません。

 ここにきて、ようやく忍者ならではの道具が出てきましたが、こういう大がかりな道具は代用が利かない場合に限って用いられたようです。

五、三尺手拭(さんじゃくてぬぐい)

 こちらはタネも仕掛けもない三尺(約90~91センチ)の手拭。皆さんのお宅にも一本はあるかと思われる手拭の、少し長いものをイメージしてください。

三尺手拭のイメージ
三尺手拭のイメージ

 忍具に数えてよいのか疑問に感じますが、忍者たちは以下のように活用したそうです。

一、顔を隠したり、喉を保護したりするマスク代わりに。
一、包帯や三角巾として医療用に。
一、敵を絞め殺す武器として。
一、小石を包んで振り回し、武器にする。
一、小石を包んで放擲し、敵の注意をそらす。
一、結び合わせてロープの代わりに。
一、泥水を濾して飲めば、少しはマシかも。
一、濡らして音を鳴らすと、虚仮脅しくらいにはなる?
一、濡らして壁に叩きつけ、壁や塀を勢いよく登る……等々。

 濡らした手拭を壁などに叩きつけると、摩擦力と吸着力で簡単には剥がれません。手拭を取っ手に跳び上がることで、高い壁を登ることができたと言います。

 かなりの熟練を要するでしょうが、三尺手拭で窮地を脱した忍者も少なからずいたのでしょうね。

六、忍薬(しのびぐすり)

 おっ、「忍」の文字が出てきました。これは一体どんな薬なのか気になりますね。その中身は?

一、常備薬(自分や仲間用)
一、毒薬(敵に盛る用)
一、解毒剤(自分たちが盛られた時、または敵を助けてやる時用)
一、携帯食糧(兵糧丸など)

 うーん、実にシンプルですね。常備薬は各人の体質や体調に合わせて胃腸薬や解熱剤、気つけ薬などを携帯したのでしょう(体調不良を我慢すると、任務ひいては命に関わるため)。

 毒薬は敵を殺したり、ちょっとだけ持ち場を離れてもらったり(下剤や睡眠薬)など、ケースバイケースで使い分けたものと考えられます。解毒剤はその反対で、戦線復帰や生命維持に必須のものでした。

 「腹が減っては戦ができぬ」と言うとおり、最低限の食糧を携行して任務に臨んだことでしょう。こうした忍薬は印籠に入れて携帯していたそうです。

印籠のイメージ
印籠のイメージ

終わりに

 今回は忍者の基本ツール「忍び六具」について、それぞれ紹介してきました。

 定番の苦無(くない。ダガーナイフ)や手裏剣、撒菱(まきびし)などがなくて拍子抜けしたかも知れません。しかし忍者は敵に見つからない・怪しまれないことはもちろん、俊敏なフットワークも求められたため、最小限の道具で、最大限の効果を発揮する必要があったのです。

 そのためには自分自身の技量を最大限に高め、携帯する道具を最小限におさえる必要がありました。忍者は忍者と感づかれないことが任務完遂のカギであり、「いかにも」な特殊忍具は、明らかな目的がある時を除いて用いられなかったようです。

 今後も忍者について色々と知りたいので、調べて紹介したいと思います。

【参考文献】
※Amazonのアソシエイトとして、戦国ヒストリーは適格販売により収入を得ています。
  この記事を書いた人
鎌倉の最果てに棲む、歴史好きのフリーライター。時代の片隅に息づく人々の営みに強く興味があります。 得意ジャンル:日本史・不動産・民俗学・自動車など。 執筆依頼はお気軽にどうぞ!

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